KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

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2014年08月18日

☆盆によせて☆

盆休みは如何お過ごしになりましたか。
ゆっくり休めたでしょうか?

新盆でお線香を上げに歩かれた方もいらっしゃったことと思います。
迎え盆の日、新盆の家を探しあぐねた女性に道を尋ねられました。

最近は斎場で通夜・告別式を行いますので、新盆に初めて自宅に行く場合も多く、不案内なのかもしれませんね。

須賀川は新盆の家は長い竹(軒の高さ位あります)の先に提灯が下がるので、遠くからも新盆の家がわかります。
これはなかなか良い風習だなと感心して見ています。

今年、当会のメンバーさんにも伴侶を亡くされ新盆を迎えた方がいらっしゃいました。

たまたまTVで大阪府の研究機関が行ったストレス度合(悲しみ、辛さ)の調査を見ました。
断トツで配偶者の死が挙げられ、想像以上に伴侶を失った心の痛みや苦しみが大きいことを物語っています。
(数値はストレスの度合いです)
1.配偶者の死 83
2.会社の倒産 74
3.親族の死 73
4.離婚 72
5.夫婦の別居 67

『幾億の生命の末に生まれたる二つの心そと並びけり 百蓮』

百蓮はご存じ朝ドラの「花子とアン」に登場していますが、伯爵家に生まれ、炭鉱王の妻の座を捨てて恋人の元に走った実在の歌人です。
(その後二人の子をもうけ愛を全うしました)

俵万智は、二人の人間が同じ時代に生まれそして巡り会う事のできる確立というのはどのぐらいなのだろうか。それは殆ど奇跡に近いことかもしれない。そんな出会いに対する喜びと敬虔な気持ちとがこの歌にはあふれている・・・・と解説しています。

星の数ほどいる人間の中で、まさに天文学的数値の確立から恋に落ちた二人。
そんな奇跡の出会いの末に結ばれた伴侶を亡くされることは体半分を持って行かれるほどの悲しみでしょう。

今週末、須賀川は花火大会です。
花火が打ち上げられる前に釈迦堂川で灯篭流しが行われます。

川面に浮かぶ沢山の灯篭たちは川の流れに揺られ、ゆっくりと魂があの世に帰るかのような幻想的な景色をつくり出します。

昨年それを見送りながら、もう痛いとか苦しいとか感じなくてすむ世界に行けるんだなと思ったものです。

16日は京都大文字の送り火でした。
送り火も灯篭流しも共に残された家族にとって次のステップへ踏み出してね、とあの世から背中をそっと押してくれるような優しい風習だと思います。

まだまだまだまだ悲しみは癒えないことと思いますがこれを機会に、失った半身を思い、おそらくはもっとできることはなかったかと自身を責め続けてきただろう気持ちが少しでもほぐれていくことを願います。

今週末は処暑、暑さも和らぎ始める頃です。
クローバーに降りた朝露がきれいでした。次の季節が近づいてきています。

さぁ、2014年後半戦が始まります。
夏バテに気を付けて、新しい気持ちで秋に向かって参りましょう。

ではまた来週。
ごきげんよう。

福島の木の家KUMIKO番人より