KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

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2021年04月30日

木の家講座<森の木が家になるまで>2021始まりました!

KUMIKOの近くのリンゴ畑ではリンゴの花が咲き始めました。
須賀川にKUMIKOが建ち、毎週末通うようになってから、梅、桃、リンゴ、梨と次々に咲く果樹の花たちに魅了され続けています。

白い中に薄ピンクがまじる可憐なリンゴの花

 

さて、今月よりKUMIKO木の家講座<森の木が家になるまで>が始まりました。
今年は10年目の節目の年ですが、コロナ禍中ですので、密を避けるため例年より人数を抑えなければならず、抽選となったのがなんとも残念。

今年も里山に咲くスプリングエフェメラル達を案内して下さるのは樹木医で森の案内人の十文字先生です。

まずはカツラの若葉です。花も咲いていました。
カツラの木は雄株と雌株があり、この木は雌株だと花から判断できるそうです。

カツラの葉は小さくてもハート形

ブナの木の芽吹きです。

柔らかい産毛は今だけです。

桜の花の中に茂る葉は、ソメイヨシノに特異的な病気テングス病の為だそう。痛々しいです。

花の付き方(散形花序)を見れば、種類を知る手掛かりになるとのこと。

今年は桜が早く、4月回の主役カタクリの花に間に合わないのではと気を揉みましたが、間に合いました!

花が咲くには二枚の葉が必ず必要なのだそう

ウスバサイシンの花とも出会えました。

カタクリと並ぶニリンソウ。

今日の主役が並びました

星を散らしたかのよう。満開のニリンソウ。

ニリンソウの葉にそっくりなトリカブトもすぐそばに生えていて要注意です!!

気を付けましょう!

ほのかな紫が美しいヤマエンゴサク。

キブシです。

小さな黄色の花が房になっています

冬枯れの里山は春の陽が地面まで届いて明るい!

こうして毎年同じ時期に同じ場所に来ていますと、図らずも定点観測のようになり、温暖化が進んでいることを実感します。
講座を始めた頃の4月の里山はまだ冬の気配を残していて、たくさん雪が残っていたのです。
今年は桜も終わりそうです。温暖化が恐ろしいスピードで進んでいることを身近な里山でも感じます。

木の家講座は、名称を「木の家」としていますが、実は木の家の原材料を産み出してくれる「山」がテーマです。
山=樹木は温暖化抑制の鍵です。

山には大きく分けると天然林と人工林と二種類あり、人工林から伐り出した木が材木になり、家になります。
人工林は戦争で禿山となった山にスギやヒノキを植えた山で、戦後半世紀経った今、その森林蓄積は52億m3(立方)と増え、伐り時(主伐期といいます)を迎えています。
木は若木の方が二酸化炭素を吸って、酸素を吐き出す量が多く、伐った跡にまた新しい苗を植えて更新を繰り返す世代交代が地球の二酸化炭素を減らす事に繋がります。

この循環には経済活動も不可欠で、伐った木は使われてナンボですから、伐った木の大きな出口となる建築は地球温暖化対策の大事な要なのです。
建築に携わる私たちができる事(温暖化抑制)は木の家そのものについてではなく、なぜ、今、木の家か?ということ、材料である山や木の大切な役割について伝えることで、それが木の家講座なのです。

 

さて、桜も早かったですが、桃もいつもより3週間も早いと桃農家の方から聞きました。
KUMIKOの近くの桃畑では摘花作業中です。

花一つに桃の実一つがなるため、花を摘んで数を減らし、栄養がいき易いようにしているのだそうです。

桃の花畑は「桃源郷」という言葉があるだけに、淡いピンクの世界が広がる、夢のように美しい風景を作っています。

 

最後に今年の須賀川の桜をホンの少し。
須賀川はtetteを核とした市の中心部、須賀川城の外堀跡の残る諏訪神社(神炊館神社)の桜から出城跡の翠ヶ丘公園の桜まで、見どころが徒歩圏内に集まっていますので、歩いて回るにも便利です。(中心部だけでなく、長沼方面にもたくさん美桜はあります)
早咲き、遅咲きとランダムにあり、例年であれば長く楽しめる桜ですが、今年はあっという間に咲いて、終わってしまったような気がします。

諏訪神社(神炊館神社)の桜



ふくしまの木の家KUMIKO番人より 2021.4.30

 

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