KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

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2021年02月28日

あれから10年・・・の前の大揺れ : 2月13日福島県沖地震

2月最後の日曜日、晴天です。
梅も満開。

KUMIKOからは磐梯山がくっきりと見えています。

赤い屋根の向こうに小さく見えています。肉眼では大きく見えるのですが・・

磐梯山の大小二つのとんがりが雪をかぶった姿でくっきり見えると、震災の翌日に見えた磐梯山の姿を思い出さずにはいられません。

2011.3.12 震災翌日の磐梯山

あれから10年です。
街の姿が大きく変わりました。

2週間前の「余震」にもびっくりしましたね。
震災からもうすぐ10年という時の再びの激しい揺れには皆動揺しましたが、
今回はマグニチュード7とのことで、同じ震度6でも3.11のマグニチュード9の揺れとは違いました。

ただ、長周期地震動が階級4とのことで「福島県中通り(白河~福島)は地盤が柔らかいため影響が出やすかった」※のだそうです。
(長周期地震動とは、揺れが一往復するのにかかる時間が長い、ゆっくりとした揺れのこと。階級4が最大)※
※毎日新聞2021.2.14より

テレビの放映では福島県全体が大きく被災したように映りましたが、須賀川は建物や道路への被害が2011.3.11とは比べものにならないほど軽かったので、一般家屋では“ゆっくりとした揺れ”のせいで家の中の小さなものが飛んだらしい、なんて会話が街のあちこちで交わされています。

10年前はマグニチュード9の地震力と、市役所(市役所は1階が座屈)、公共施設、学校など様々な建物が街じゅうで被災・倒壊し大変なことでしたが、
10年の間に役所や学校など避難所となる類のものは耐震バッチリの建物に建替えられました。

最後に竣工した建物tetteには図書館や公民館が入っていますが、地盤の悪さから7年の歳月をかけ2019年に完成。
まさに、セーフ!といったところです。(tette内の図書館では図書が散乱し8日間休館)

また、須賀川はその昔商都で土蔵が多かったため、2011年の折は崩壊した蔵が道路を塞ぎ、それがなお片付けを困難にしたりもしました。

あの後かなりの数の蔵が壊され、街から消えたことも今回被害が大きくならなかった要因かもしれません。
※土蔵が地震に弱いのではなく、骨格を守るためにまず壁を落とし身軽になって、建物が崩壊するのを守るからなのだそうです。しかし、現在蔵として機能していないものに対し修繕費をかけることは厳しく、震災をきっかけとして解体撤去となった蔵が多かったのです。

それぞれの家も震災後にかなりの棟数が建替えられ、更に、一昨年10月の台風19号では須賀川市内も大きな範囲で浸水しましたので、その機会に建替え、リフォームされていた事も、見方を変えれば幸いと言えるでしょう。
そんなこんなで、今回は被害が少なく済んだのだと思います。
ただ、3.11に比べ被害が軽かったとはいえ、多くの家屋、店舗内で壁に亀裂が入ってしまい、10年前に修理したばかりなのに…という嘆きがアチコチから聞こえてきます。

さて、KUMIKOですが、10年前と全く同じで、何も動かず倒れず、でした。
我が家の状況からすると、今回は花瓶や花は倒れているだろうと覚悟して翌朝出社したのですが、花器も、神棚の水も、塩も、お札も、何事もなかったように静かにその場に鎮座していました。有り難い事です。

地震前と変わらず。地震後の神棚とキッチンカウンター

10年前の3/11は揺れた後、雲が渦巻き、まるで龍がのたうち回っているかのように雪が舞い、寒かったことが強く印象に残っています。

今回、地震のあった2/13の翌日、14日はとても暖かく、KUMIKOでも暖房をたかずに一日過ごせましたので、
片付けをする方々はとても助かった事と思います。

 

揺れが来た時、番人は入浴中でしたが時間的にそういう方は多かったようです。
まずはどうする!!と頭の中で優先順位がグルグルしました。
バスタブの中のお湯は津波のように激しく波立ち、洗い場を襲い、これが海で起きたら確かに「のまれる」かもしれない、と思うほどの高く強い波(の湯)でした。
こんな機会に「津波にのまれる」という表現に納得した次第です。

我が家は井戸水なのですが、黄色く濁ってしまい今もそのままです。
濁った水は飲食は元より無理ですが、洗顔も躊躇われます。
被災時に役に立つはずの井戸水が使えないとは!!
井戸があるからと安心せずに、災害への備えとして水の備蓄は必須という教訓を得ました。
 

最後に、地震の折は多くの方から安否を気遣うご連絡を頂きました。
感謝です。ご心配頂き、ありがとうございました。

 

春本番までは三寒四温で、まだまだ寒い日が続きます。
どうぞご自愛くださいね。
ご機嫌よろしゅう。

ふくしまの家KUMIKO番人より 2021.2.28

 
 

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