KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります
2020年07月31日

森林セラピー2020 森の講座6月

先日、KUMIKOリビングの真ん前にあるヤマボウシの中でメジロが2匹遊んでいました。
庭に樹木があるとこんな素敵な出会いにしばしば遭遇します。

リビングのガラス越し1m先のメジロ。分かりますか?


元々樹木がある土地に家を建てるなら元の木を生かし、
造成された土地に家を建てるなら、シンボルツリーとして落葉樹を植えることをお勧めします。
それも、できるだけ家屋の近くに。

木陰が涼しい事は経験上分かっていても、庭木と屋内気候の関係にはなかなか結び付かないのですが、庭がプチ森になれば、動物たちとの出会いだけでなく、目に爽やかは勿論、日陰をつくり、風を起こし、屋内の気温を下げてくれるので真夏の暑さがやわらぎます。
今後、夏の気温が下がる事が期待できない今、大事な事です。

KUMIKOが建ったばかりの頃、庭に樹木はありませんでした。

2010春のKUMIKO


少しずつ木を植え、その木が育ち大きくなるにつれて、夏の暑さが柔らいでいったのです。
数字には現われ難いのですが、確かに年数を経る毎に心地良さが増していきました。

樹木は沢山の力を持っています。
例えば、針葉樹が放つフィトンチッドを吸う事で、ストレスが減りリラックスしたり、更に最近の研究では癌細胞やウィルスを攻撃する細胞の量が飛躍的に増える事が分かってきたそうです。

2020夏のKUMIKO


 
先月、そんな様々な樹木力を頂きに、梅雨入り前の森に言って来ました。
KUMIKO木の家講座6月の回の『森林セラピーⓇ』です。
これはもうどっぷり森に浸かれる幸せな2時間です。
マスク着用ではありますが、安達太良山の空気を全身で堪能してきました。

今年も講師はNHK『チコちゃんに叱られる』に森林博士として登場した香川隆英先生です。
まずは森林セラピーとは何ぞや?から入ります。
森林セラピー※とは、科学的な証拠に裏付けされた森林浴のことです。
森を楽しみながらこころと身体の健康維持・増進、病気の予防を行うことを目指すもの、だそうです。(森林セラピーソサエティ※による)

前述しましたように森林浴をするとリラックスしますが、それはフィトンチッドという樹木が発する物質の香りを嗅ぐと脳の活動が沈静化し、コルチゾールと呼ばれるストレスホルモンの分泌が抑えられ、野鳥のさえずり、木漏れ日の景色といった五感を刺激する環境要素が自律神経活動をリラックス状態にするから、なのだそうです。
因みに「森林浴」は海外でもシンリンヨク:Shinrin-yokuで、日本語が世界に通じるとのこと。
森林セラピーは日本発祥なのです。

そんな解説を聞き、軽く準備運動をし、出発です。
ここから鬱蒼とした(ように感じられる)樹林の中に入って行きます。
デッキから階段を下りて行く導入部が、なおいっそうワクワクドキドキ感をもたらしてくれます。

森への入口です。

森の道は小川に沿ってあります。
ここは水がサラサラと流れる、本当に小さなせせらぎです。
さあ、まず最初の五感刺激はせせらぎの音、聴覚刺激です。
この小さな水音が、耳に心地よい刺激を与え、リラックスできるのです。

小川のせせらぎ


今年は苔の道に出会えました。
コロナの影響で人が足を踏み入れなかったので、苔の道となったようです。
2番目の五感刺激は、ふんわりしたコケの踏み心地、触覚刺激です。
柔らかな感触と心地よい歩行が、次第に穏やかな心持ちにさせてくれます。

苔の道 (プリンスエドワード島の小道のよう)


例年なら満開のオオハンゴンソウは終わりかけていましたが、森の中で黄色の花は新鮮な美しさです。
3番目は、森に咲く花の景色、視覚刺激です。

オオハンゴンソウの群落


それから目に優しい木漏れ日の風景は、森林浴の醍醐味ですね。
木漏れ日の中を歩くのは、本当に気持ちの良いものです。

木漏れ日

ほんのちょっと山道を登り、少し息が上がったところで休憩です。
森林セラピーは山頂を目指す登山ではありません。
森の環境要素を全身で吸収すること、そのため無理せずゆっくり歩きましょう。
森の中で安全な落ち着けそうな場所を見つけて、座ったり横臥しましょう。
深くゆっくりと深呼吸し、鳥のさえずり、風のそよぎを聴き、何も考えず今ここにいる自分だけを意識します。

それぞれ好きな場所に座って 座観の刺激

ここは特にアカマツの多い林です。
中央のアカマツは樹齢百年以上。
風格ある巨樹は癒し効果が高いです。
いよいよ4番目の五感刺激、フィトンチッドの香りです。
フィトンチッドはヒノキ、アカマツ、スギなどの針葉樹から特に多く発せられます。
心が落ち着き、自然に深呼吸したくなります。

フィトンチッドたっぷりの林

座観で落ち着いた後の笑顔です。

マスクの下は笑顔!


少し歩くとポンと開けた場所に出て、一気に解放された気分になります。
眼下に広がるのは二本松の町。
智恵子抄で謳われた「ほんとうの空」です。
森林セラピーではそれぞれの癒しのポイントを五感刺激の場と表現しますが、ここは「遠景の刺激」のポイントです。

ほんとうの空!


セラピー最後の広場では大木のエゴノキの花が美しい。お疲れ様、と見送ってくれました。

エゴノキ

※特定非営利活動法人 森林セラピーソサエティ<森林セラピーとは?>
https://www.fo-society.jp/therapy/index.html

 
 

KUMIKOでは紫陽花がまっさかりです。
今年の梅雨はかつてない大雨が災害を引き起こしました。
被災された方々にはお見舞い申し上げますと共に、一日も早く元の暮らしが戻りますよう、心よりお祈り申し上げます。
どうか、この夏が酷暑となりませんように・・・。

KUMIKOの紫陽花

雨また雨の日々ですが、どうぞお身体大事にお過ごしください。
また来月お会いしましょう。
ご機嫌よろしゅう。
ふくしまの木の家KUMIKO番人より 2020.7.31

 
 

ふくしまの木で造る木組みの家KUMIKO
リフォームも大歓迎です。
どんな小さな事でもお気軽にご相談ください。
024-923-5400 (火・水 定休)
info@earth-family.co.jp

KUMIKO展示場 の営業は
土・日 の 10時~17時です。