KUMIKO便り(ブログ)

2019年07月22日

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2019年07月22日

ちっちゃな美術館『こはらだ日和』のご案内

『美しい歳月を、小原田と共に』の書き出しが印象的なリーフレット。
ちっちゃな美術館「こはらだ日和」の開館案内です。

お陰様で、こはらだ日和は6月12日のオープン以来お客様が途切れることなくお越し下さり、早や200名を超えたそうです。
設計者としても嬉しい限りです。(地球と家族を考える会=建築工房 スタッフ一同:3名)
こはらだ日和について少しご案内しましょう。
こはらだ日和のオーナーさんは、江戸時代に越後(現新潟県)より当時の小原田村に移り住まれて以来、22代目となる古川家当主の古川定和氏です。
開館は、当主が生涯かけて蒐集した800点近い掛軸や絵画を良い環境の元保管し、多くの人に季節ごとに楽しんで欲しいとの想いが募ってのことです。

美術館の名称「こはらだ日和」は、建設地、福島県郡山市小原田の町名が由来ですが、先祖代々この地で暮らしを営んできた古川氏の小原田愛にあふれたネーミングでもあります。

「こはらだ日和」を地域のコミュニティスペースとして利用して頂く事も予定しており、ここが小原田の来し方と行く末を見守る、街の小さな拠りどころになれればと考えられています。

ネーミングが町に由来したものであると同様に、建物のデザインコンセプトも町の歴史に合わせたものにしています。

街並みと歴史に合わせたデザインの美術館正面

かつて小原田村は宿場町で、こはらだ日和の前を通る県道355号線(通称旧国道)は江戸時代には参勤交代にも利用された奥州街道でした。
ごく近くには古街道の名残、グニッと曲がった道:枡形(ますがた)が残っています。

歴史家で郡山市文化財保護審議委員の柳田和久氏※によりますと、
枡形は宿場の出入り口に設けられ、敵が直進できないよう、侵入を阻むために造られたものだそうです。
会津若松や白河などの城下町で見かける事がありますね。

こはらだ日和を挟んで、枡形と反対側には、かつて小原田宿の名主だった積口家(旧佐藤家が明治以後改姓)の古い建物が残っていて、なお、江戸の面影を感じさせてくれます。
名主は本陣も兼務していたと考えられるとのこと。

積口家の門

そのような歴史を踏まえて、「こはらだ日和」の看板も江戸情緒を漂わせるデザインとしました。
(デザイン:嶋影健一 地球と家族を考える会代表社員)
小原田をお通りの際にこの看板を見かけましたら、お気軽にお立ち寄りください。
(月・火定休、開館時間10時~16時)

奥州街道脇に立つこはらだ日和の看板

 

こはらだ日和が建つ敷地は、奥州街道ともう1本東の道の間をウナギの寝床状に繋ぐ細長い土地です。
かつて間口で税が決められた名残なのでしょう。
このウナギの寝床の一番奥に美術館の駐車場があります。

駐車場から美術館の入口まではウナギの寝床の端から端までずっと歩くことになりますが、
途中、住まいと美術館との間にはフラワーガーデンがあり、色とりどりの花々が咲き、心地よい風が吹いていますので、どうぞウナギの寝床散歩を楽しみながらおいでください。

 

ちょっとわかりずらいので、駐車場から看板までを写真でご案内しましょう。

東側駐車場

東側駐車場です。
こちらからお入り頂くと車の出し入れが楽です。

駐車場入り口の看板

駐車場入り口には看板が北を向いて立っています。
ご自宅の横の通り庭を通って美術館へ向かいます。
この通り庭を通ってギャラリーへ向かいます。
ご自宅の玄関です。この前を通過し
自宅とギャラリーの間を彩るフラワーガーデンです。
秘密の花園の様で心落ち着く場所です。
フラワーガーデンの横を通る石畳は元々ここにあったものを使っています。
もうすぐ美術館入口です。

ここが入口です。お魚のモビールが目印です。
開館のお知らせも木札で。
とことん江戸情緒にこだわります。
小原田郵便局側の看板から通り庭を振り返ると
奥州街道(旧国道)沿いの看板を南側から見ます。
ギャラリーの中からフラワーガーデンが望めます。
オープン以来いつ行ってもエゴノキが風にそよぐ様がほの暗い空間から見えて、それがなお一層ギャラリーの滞在時間を印象的なものにしてくれています。
知的刺激と癒しを一度に頂けるちっちゃな美術館こはらだ日和。
どうぞお気軽にお運び下さい。

ちっちゃな美術館こはらだ日和

住所:郡山市小原田四丁目13-25
電話:024-973-7615
(定休日:月・火)
ホームページ:こはらだ日和https://koharada.jp/

※季節により展示替えが有ります。展示替え期間中はお休みを頂く場合があります。

 

ところで、「蒐集した掛軸や絵画を良い環境の元保管し」と前述しましたが、美術館を構成する木材は福島県産の杉を使っています。
杉は優れた保存機能を持っていますので、「美術品を良い環境の元保管する」ことが得意なのです。

良い例が毎年秋に奈良国立博物館で開催される正倉院展。
(2019年は天皇陛下の即位を記念し東京国立博物館でも10/14~11/24開催)
奈良・正倉院のお宝が1300年経てもなお色あせないのは、ヒノキでできた校倉造りの倉庫の中にあったから、
と教科書で習いましたが、
実は、ヒノキの校倉造りの中で更に辛櫃(からびつ)と呼ばれる杉の箱に収納されていたからなのです。

杉は花粉のせいでどうしてもアレルギーと結び付けられがちですが、
杉の木自体には二酸化炭素やVOCなどの化学物質を吸収しやすい特性が有り、室内を浄化する力を持っています。
更に、調湿機能や抗菌・防腐作用があり、カビやダニの発生も抑制しますので、美術品の保管にはとても適しているのです。
これらは研究の成果実証されたことですが、1300年前の先人たちがこれらのことを経験値からわかっていた事に驚きです。

 

 

ところで、「こはらだ日和」にいると落ち着くとおっしゃる方が多いのですが、これには古川夫妻やスタッフさんの魅力の外に、杉が持っている癒しの力も貢献しています。

杉の芳香には人をリラックスさせる効果があります。
芳香に含まれるフィトンチッドによるリラックス効果は実に秀逸です。

森に行くと気持ちが良くなるかと思いますが、森林浴気分が材木になっても味わえるのです。
杉を使用した寝室では寝つきが良くなるそうですよ。

ちょっとだけ木の家講座で習った豆知識を付け加えますと、
心拍数を低下、血圧を安定させ、悪性腫瘍(癌)を抑制し、免疫力をアップさせてくれるのだそうです。
これは杉だけではなく、木全般、中でも特に針葉樹が顕著なのだとか。

季節に合った掛軸や庭の花々を愛で、杉に癒されながらコーヒーを頂く、
そんなホッとするひと時を小原田で過ごしてみませんか?

※8/11(日)第1回こはらだ日和特別記念講演会として柳田和久氏の「小原田の歴史と文化財」講演会を開催します。
詳しくはお知らせをご覧ください。

※現在の初夏の展示は8/10までとなります。
8/11に特別記念講演会「小原田の歴史と文化財」を行った後、展示替え期間を頂き、9/11より秋の装いとなります。

 

 

さて、
5月に突然暑くなって、悲鳴を上げたのに7月は寒い梅雨です。
お布団を2枚したり3枚にしたり、
半袖にしたり長袖にしたり、
体調管理が大変ですが、どうぞ御身体大切にお過ごしくださいね。

ではご機嫌よろしゅう。

福島の木の家KUMIKO番人より 2019.7.21

 

 

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