KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります
2018年10月04日

ことば磨き塾 ふくしまの家KUMIKOで開講です

カンナ月になりました。
稲穂が黄金色になり、頭を深く垂れています。

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近くに群生している彼岸花が秋本番を感じさせます。

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10月の和名「カンナ月」は全国の神様が出雲に集ってしまい、留守になるから「神無月」とはよく聞きますが、
語源由来辞典によると、神を祭る月という意味で「神の月」が有力な語源なのだそうです。

個人的には、新穀で酒を醸す月なので「醸成月」と書く「かみなしづき」説が気に入っています。
それは番人がお酒が好きだから、ではなく、かつて酒を醸す為に杉樽が使われたから。

KUMIKOを構成する杉は、お酒だけでなく醤油や味噌等の醸造&保存には無くてはならないものでした。
それは抗菌力、調湿力、断熱力、更に二酸化炭素等の化学物資を吸収しやすい特性を持つ故です。
なによりその芳香は食品の保存に最適でした。
秋田杉の曲げわっぱは杉の特性を余すところなく活用した素敵な道具です。

もちろん道具だけでなく、人にも、芳香に含まれるフィトンチッドによるリラックス効果は秀逸です。
そんな沢山の力を持つ杉に包まれ、ことば磨き塾第1回を9月30日に開講しました。

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年齢も立場も住む地域もそれぞればらばらの、全員が「初めまして」の方々です。
どんな方々が集まるのだろうと、きっとドキドキしながらいらっしゃったに違いないです。
最初は硬い表情でしたから。

でも、村上信夫塾長の軽快な語り口と爽やかなエスコートで少しづつ緊張がほぐれていきます。

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ことば塾は、まずは自分の、周りの、良い事を書き出す事から始まりました。
それぞれ白紙に向かって頭を抱えて・・・熟考。
そして発表。
皆様とても素敵に良い事、嬉しい事を話してくださいました。

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もの事には裏と表があって、どちらから見るかで気持ちが違ってきます。

昔繰り返し読んだ『少女パレアナ』(エレナ・ポーター著、村岡花子訳)の
どんな時にも、どんな出来事にも喜びを見いだす「なんでも喜ぶゲーム」を思い出しました。

次に他己紹介。
自己紹介では自らを自慢することは言えなくても他人からなら紹介できます。

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8人が隣り合った者同士2人づつペアになって5分間インタビューしあい、そして紹介します。
このペアが実に不思議。
なぜかマッチする二人組になるようなのです。
皆様のこの笑顔からそれがよく伝わってきますね。

当人が意識していない素敵なところを引っ張り出してくれる他己紹介は聞いていて耳に優しく、
自然に口元がほころんできます。
こうして心地良い言葉がリレーされていくことで暖かな雰囲気が広がっていくのだなぁと思います。

この「ことば磨き塾」、そもそものきっかけは6月に郡山で行われた秋田漣さんのシャンソンコンサートでの出会いからでした。
https://earth-family.co.jp/archives/kumikodayori/2004
MCの村上さんからの「手弁当で行きますから、種まきに呼んでください」の嬉しい一言が始まりです。
福島の復興をずっと応援し続けたい、という心のこもった申し出でした。
でもそれからが大変。
幸せの種を福島の人々に届けられる企画はなんだろうと、
しばらくおろおろうろうろ迷い考え続けました。
考え続けた末に、村上さんがNHKを卒業する時に「言葉おじさんになる」と言っていた事を思い出し、
それを軸に、言葉に関わることで人を幸せにするような講座を、とお願いし
「ふくしまことば磨き塾」開塾となった次第です。

「ことば」の語源は「言(こと)」と「端(は)」が合わさった複合語だそうです。(言語由来辞典より)
言には「事」と同じ意味があり、事実にもなり得るから重い意味を持っていたとのこと。

そこで、事実をともなわない口先だけの軽い意味を持たせようとして、
「端」を加えて「言端(ことば)」になったと考えられるそうなのです。

口先だけの軽い意味を持たせたとありますが、やはり「事」と同じ、口から出るものは重いです。
だから「心を伝える言葉を磨く」こと大事だと思います。

ところで、「言端」から「言葉」という漢字表記になった理由が『新古今和歌集』に書かれています。
「葉」とは沢山という意味で、豊かさを表すとのこと。 (言語由来辞典より)
「やまとうたは、ひとのこころをたねとして よろずのことのはとぞなりける」
村上塾長の行っている「幸せの種まき」の「種」が、「人の心」となっているのを見つけて
不思議な気持ちになりました。

そこで、今回の講座で一番心に残った言葉を一つ。
「今日が第1歩! 」

ある参加者さんの決意に満ちた嬉しい嬉しい言葉でした。
言葉は言霊でもあります。

朝晩は涼しさより、寒さを感じるほどになりました。
番人も風邪をひきました。
この秋の風邪の特徴は喉からきて鼻がひどい事です。
そして、しつこいです。
どうぞくれぐれもご自愛くださいませ。

ではまた、ご機嫌よろしゅう。

ふくしまの木の家KUMIKO 番人より 2018.10.4

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