師走目前、すっかり色づいた蔦と建築工房の看板です。
KUMIKOでも陽当たりの良い場所の山茶花が咲き始め、すっかり初冬の趣です。
今日は福島で初雪が降ったとニュースから流れてきました。寒くなりましたね。
10月のKUMIKO便りはお休みしてしまいましたので
今回は先月のフォレストミッションの伐採&植樹の回の報告です。
毎年、年7回全ての回に感動するのですが、やはり10月の伐採の回は特に心に強く残ります。
たぶん、林業が命をかけた仕事であり(林業はどの業種より死亡率が高い)また、先達が植えて育ててくれた木の命を頂くからでしょう。
今回の講座の為に準備して頂いたテキストにも「死亡労働災害ゼロを目指して」の見出しが赤い文字で大きく出ておりました。
今年の伐採は雨で延期を繰り返し、10月15日の予定が28日となりました。
それでも山の作業道が雨で崩れ、開催が危なかったのですが、講師の郡山市森林組合の結城さんが急遽道を作り直してくださり、無事開催することができました。
(森林組合の皆様、本当にありがとうございました)
フォレストミッションは朝のお地蔵様への挨拶から始まります。
集合場所の湖南に向かう道沿いの田んぼの中のお地蔵様です。
松の木の下にいらっしゃいますが見えますか?
この日は濃霧で幻想的な風景となりました。初めてです。
本編に入りましょう。
ここは木を伐り出す為の作業道です。
林道は車や重機が通る必須のものです。
大雨で崩れたため、作り直して頂いた真新しい土の道です。
林業についての説明を受けているところです。
現在福島県内には17の森林組合があり、郡山市森林組合には市内森林所有者が5300名のうち2648名が加入されているとの事。
安全に作業するための保護帽や防護服の話も伺いますが、安全のためのオレンジ色がとても素敵です。
重機の跡が生々しい作業道です。写っている道の先端のあたりの木を伐採します。
今回は10本に対して2本間引く間伐とのことで、狭い場所での伐倒の為、ちょっと写真ではわかりにくいのですが、木が倒れていっているのが見えますでしょうか?
一番需要の高い50年生です。
事故を防ぐため伐倒木の樹高の2倍は離れていなくてはなりませんので、木の伐り倒す際の受け口や追い口の作り方、市場に出荷する寸法に玉伐りする様子は事前に準備して頂いていた別の杉で見せてくださいました。
今回の現場は様々な太さの木が混在していますが、それは一度植林した後、木と木の間にもっともっと、と捕植をしたため、まちまちな樹齢の木があり、その中から選んで伐っていくとのことでした。
また、植え付けして5年で枝打ちをすれば、節(ふし)が無いきれいな木が育つこと。
その手間を掛けるにはお金がかかること。
現在一石(1尺(303㎜)×1尺の太さで3メートル分=0.2783立方)が2200円程であり、手間をかければ、赤字になることなど、
作業から経済まで、いつもながら、丁寧で分かりやすい説明に皆さん熱心にメモを取られていました。
泥に足を取られ、ドロドロになりながら現場に着いた皆様も、作業の大変さに対して経済性が伴わないことに、それぞれ思うところあったようです。
集合写真を撮って移動し、数年前に伐採し植林した場所を見せて頂きました。
かわいらしい杉の子たちです。
周りの広葉樹は土が崩れるのを防ぐために残してあるのだそうです。
最後は2014年に講座で伐採を見せて頂いた場所に移動し、伐採の翌年に植えられた幼木を見ながら林業ついてのお話しです。
鋭い質問が飛んでいました。
今回、時間が無くて皆様にはお見せできなかったのですが、
以前講座で見せて頂いた伐採の現場に、その翌春に植えられた杉の木が育っていました。
講師の結城さんが隣に立ちますと杉の子の高さを実感できますね。
足元の切株には確かに記憶があり、山の事、木の事を伝えたい一心で続けてきたフォレストミッションの年月と、杉の子の成長になんともいえない感慨を覚えた番人でした。
さて、今回で今までのホームページとはお別れとなります。
2年ほどかけてリニューアルの準備をして参りましたが、新しいH・PはKUMIKOを構成する材料等がより分かり易く掲載されます。
もちろん、引き続きKUMIKO便りも掲載いたします。
今までKUMIKO便りをお読みいただきありがとうございました。
皆様からの叱咤激励が何よりの励みでした。
改めて心よりお礼申し上げますと共に、これからも引き続き叱咤&激励をお願いする次第です。
新しいKUMIKO便りは新HPからまたお入り頂くようになります。どうぞよろしくお願い致します。
(アドレスは一緒です。earth-family.co.jp)
最後に、斬新な構成にしつつ、今までの内容を一つ一つ丁寧に取捨選択し、リニューアル作業を続けてくださったWEBクリエイティブデザイナーの小沼さんには心よりお礼申し上げます。
師走に入れば寒さも増して参ります。
どうぞ風邪など召されませんようくれぐれもご自愛ください。
ではご機嫌宜しゅう。
ふくしまの木の家KUMIKO番人より
二級建築士・インテリアコーディネーター・キッチンスペシャリスト・照明コンサルタント・福祉住環境コーディネーター・
ふくしま家づくりマイスター。ハウスメーカー勤務を経て現職。
<森林、樹木と木の家SDGs講座>案内人。