KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

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2017年09月30日

古民家リノベーション

須賀川の産直場を彩る果物がブドウから梨へと移りつつあります。

リンゴも揃い始め、旬の走りに出る紅玉との1年ぶりの再会にワクワクしています。
(番人は紅玉好き)

過ごしやすい陽気となりました。 今日は九か月携わらせて頂きましたとても素敵な現場のお話しです。

こちらのリノベーションです。

現場まで往復約120キロ以上、休み休み走る番人の運転では片道2時間かかる道のりでしたが、田んぼと森林の間を走るのは目に清々しく、ギアをサードにダウンしなければ登れない山道でも毎回ワクワクして走ってきました。

帰り道、脚や躰は疲れても田んぼ、畑、森を見ながらの運転は、目に優しく、心に軽く、あまり疲れを感じることなく郡山まで戻ることができました。

もっとも、遠距離でも疲れなかったのは自然の力だけでなく、お施主さんのお人柄や棟梁始め職人さん方の熱心さや真摯さも大いにあったと思います。
お互いリスペクトしながらできる仕事場って素敵です。

お声がけ頂き、最初に伺ったのは2月の半ば。

水回りを暖かくしたいとのご希望でした。
台所、茶の間、浴室と見せて頂きましたが、室内にも関わらず、ファンヒーターの赤い運転ランプで暖房が入っていたことに気が付くほどの寒さでした。
解体以前の外回りと台所です。きれいにして住んでいらっしゃいますよね。

改修は、太い太い柱と梁、屋根を残して解体し、

いつもの断熱材セルロースファイバーをたっぷり入れて、耐震にはいつものモイスを使い、床壁天井にヒノキ、サワラ、スギの無垢板を使いました。

今まで天井の上に隠されていた梁を現しにして、半分天井を貼ったところです。

キッチンは対面式です。キッチン側からとダイニング側から。

そして太い大黒柱に梁が素晴らしいダイニング。

特に浴室は建物本体の断熱材に加え、さらに浴室そのものが断熱材でまるっとくるんである設備を選びました。
これで今年の冬は震えずにバスタイムを楽しめると良いなと思います。

腰壁の杉板の美しい事、その上の壁は漆喰です。左官屋さんの素晴らしい腕にもほれぼれしました。

外壁は下見板張りです。

綺麗ですよね。

通常なかなか木で外壁はできませんので貴重です。

完成したら、あったかい脱衣所で服を脱ぎ着することができて、なかなか冷めないあったかいお風呂に入ることができて、あったかいキッチンで作った料理をあったかい茶の間で食べられるんですね!と何度ウキウキと棟梁と話した事でしょう。
そんな暮らしの為にちょっとでも役に立てるのだと思うと嬉しくてたまらなかったのも疲れなかったポイントかもしれません。

仕事は誰かに喜んでもらってなんぼです。

それにしても、
大工さん方始め、職人さん達の腕が良くて予想以上の出来に、現場に行く度に感動してました。
このお仕事に関わらせて頂いたことに感謝です。

こうして終わってみますと、リフォームの工事は、必要性がより切実です。
寒かったり、段差が多かったり、生活動線が良くなかったり、これらは命に関わることですので、段差(バリアー)や温熱環境を改善すればどれほど楽に暮らして頂けるかとつくづく思います。

 

ところで、この現場からは最後に更に素敵な贈り物を頂きました。
村に「江竜田の滝」があるのですが、

そこに神が宿る木があります。

完成の日に対面して来ました。
この木の幸せパワーからこんな素敵なお仕事を頂けたのかもしれませんね。
本当にありがたいことです。

 

朝晩冷えるようになりました。
昨夜、番人もKUMIKOから我が家に帰ると室温が5度も低くてホットカーペットにスイッチを入れました。
このちょっと、ちょっと、が積み重なると年間どれほど光熱費が違うのだろうとその度に思うのではありますが、まぁ、紺屋の白袴、我が家は後回しです。

季節は進んでいきます。
どうぞ風邪なぞひかれませんよう気を付けてお過ごしください。
ではまたお会いしましょう。
ご機嫌宜しゅう。

ふくしまの家KUMIKO番人より