KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります
2013年01月05日

☆寒の入り☆

今日は「小寒」。寒の入りです。

『古タオル蛇口に巻きて寒の入り』(・・だったかな?ラジオ文芸選評入選の句です)
今日は私もお湯をかけたり、古タオルを巻いたり、朝から奮闘していました。
え?プロなのに恥ずかしい? ハイ、誠に。我が家ではなく、お隣の水道にですが・・。

KUMIKOのある須賀川は古くはこの地域を治めていた二階堂氏居城があった辺りが街の中心部となっています。
ここが街一番の高い場所にありますので、馬の背の街と呼ばれています。
馬の背の街は西の奥羽山脈から遮ることなく西風が吹き下ろし、吹上げてくるので水道管もちゃんとお手当てしないと凍ってしまいます。
それで、今朝の奮闘ということになったのですが、お蔭さまで無事、解決しました。

KUMIKOはその須賀川の街中より阿武隈川を渡り、少し郊外に出て坂を登った場所に建ちますので、やはりモロに西風を受けます。
それでも屋内に入るとふんわり暖かいのでなおさら来場者は驚くようです。

これは無垢の杉材と太陽のコラボ+薪ストーブの力によります。
薪の炎は輻射熱で体を芯からあっためてくれます。このぬくもりを体感してしまうとコンクリートにエアコンの我が事務局(建築工房/郡山)の居心地はイマイチです。

しかし、この杉の木の力を十分に発揮させるのは竣工後丸っと2年かかりました。
この1月でKUMIKOは3年目に突入します。
木がゆっくり乾いて、落ち着き、熱を溜めてくれるようになったことにより、この冬は今までで一番ぬくくて快適な居心地です。

新建材のウチは建てた時が百で、次第に色あせてくるといわれ(自身も経験済みですが)無垢材での建物(建築ばかりではありませんが)は建ててから育つといわれますが、それを実感する日々です。

次週の14日(月・祝)はその杉の持つ力とヒトとの相関関係を科学的に究明したお話を聞きます。
九州大の綿貫先生は、御自身、そうは口にされませんが、福島応援のためのボランティア講演なのです。自費でいらして下さいます。

震災よりこうしてどれほどの専門家が福島の応援に来てくださったかしれません。本当に本当にありがたい事です。

ともすれば津波被災に目が行きがちですが、須賀川・鏡石・矢吹・郡山は内陸被災の最たる地域です。
更には県外への人口流出も甚だしいので、こういった応援がどれほど嬉しいか言葉には言い尽くせません。
最近やっと道路の凸凹が解消されつつありますが、まだまだ壊れたままのところも多く、一歩一歩行かねばと思っています。
その遅々とした歩みに手を差し伸べてくれているのがこれらの先生やボランティアの方々です。
買って食って応援の旅行者やそれぞれの地元で福島県産の農林水産物を購入してくださっている方々です。

この場より改めて心より御礼申し上げます。

では、寒い日が続きます。皆様風邪など召されませんよう、どうぞご自愛くださいね。

福島の木の家KUMIKO番人より