KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

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2012年01月30日

KUMIKOの暖かさのワケ KUMIKO便り 1.30

寒中を実感する日々が続いていますが、風邪などひいていませんか?

須賀川も寒い!です。
特にKUMIKOは西に那須山地を見下ろす高台にありますので、この土日は、風が強いこともあって、本当に寒かったです。
外は終日0度から上がりませんでした。
でも、中は土曜日の朝の朝出勤1週間ぶりに出勤すると9度、日曜日の朝は11度。
昼には20度を超えました。
風がひゅるひゅるいう音が聞こえても、ストーブの薪がはぜる音を聞いていると、なおあったかさを実感します。

ちなみに、KUMIKOからわずか6キロの我が家は、ストーブをたいている部屋のみ10度位に上がりますが、他の部屋はずっと0度。
外と同じ気温です。
今朝はマイナスでした。
寒いというより、冷たいという表現がぴったり。手が痛くなります。
あ、我が家は在来工法木造築35年です。(震度6の地震には大丈夫だったのですが)
須賀川に越して来た頃はこの寒さに驚いていました。
寒暖計を見てウソ!!と思った位。
だから、暖かい浜通りの被災者さん達が会津の避難生活でどれ程寒い思いをしているか実によくわかります。
(これは仮設住宅が寒いのではなく、5~10度も気温差のある温かい地域から雪国へ移動して体が慣れないことを言いたい・・・念の為書き添えます)
でも、3年も過ぎるとこの寒さには慣れました。

さて、KUMIKOの暖かさは、屋根で受けた太陽熱を室内に取り込んでいる「そよ風」の力でもありますが、
これは晴れていなければその恩恵は受けられないので、なにより、床・壁・天井の作りにその秘密があります。

まず、壁は、通常ビニールクロスを貼る内壁部分が、厚さ35ミリの杉の無垢板になります。
これだけでもう十分あったかい感じがしますが、更に、その外側に85ミリ厚のセルローズ断熱材が充填されています。
セルローズは、段ボールを粉砕したものに、ホウ酸といって目薬などに使われるものを混ぜた、土に還るエコな材料です。

そしてさらに18ミリの通気層があって、外壁に又々厚さ18ミリのスギ無垢板を重ね貼りにしているのです(下見板張りといいます)。
段ボールも元々の材料は木ですから、KUMIKOのあったかさは木の力によるものなのです。

床も35ミリの厚さのスギの無垢板です。
これは断熱効果に加えて、柔らかな肌触りで冷たさを感じさせないことが最高です。
フローリング(工業製品の床板)の冷たさとは比べものになりません。

天井(吹き抜けの上)には12ミリのスギ無垢板があり、
その上に壁と同じ断熱材が160ミリ充填され、
その上に更に35ミリ厚のスギ無垢板があり、そして屋根が乗ります。

壁は一部漆喰塗になっていますが、こちらは昔からのやり方の木舞をかくのではなく、
上記の杉板の上にさらに9ミリ厚の杉を木摺りにして(クロスして貼ること=つまり18ミリ厚)麻縄を付けて漆喰を塗っています。
この厚さが約25ミリ。(この白壁が杉の空間の中で素敵なインテリアとして映えます)
これら杉と、木からできた断熱材と、太陽の熱でKUMIKOは暖かいのです。

この床・壁・天井は、春夏秋冬室温と同じ温度です。
通常は床壁天井といった人を包む部分が冷えているので、室温を温めても寒く感じるのです。
ここが、KUMIKOの居心地の良さに繋がります。
不思議なあったかさです。

どうぞ体感しにお出で下さい。
お待ちしております。

冬来たりなば春遠からじ
あと4日で立春です。寒さもあと少しです。
春は目の前。