KUMIKOの周りでは松尾芭蕉が須賀川宿で最初に詠んだ句の風景が広がっています。
『風流の初(はじめ)やおくの田植えうた』
(いよいよ陸奥(みちのく)に入って、どんな風流に出会うかと思ったら、最初の風流は農夫たちの歌うひなびた(田植え)歌だったよ)※
森の講座五月回の山へ向かう道も田植えが済んだばかりの景色が広がっていました。
満々と水をたたえた田んぼに植えられたばかりの赤ちゃん苗。
ちょんちょんと頭を出している風景には瑞穂の国の暮らしと美しさが凝縮されているようでテンションが上がります。
森の講座五月回。初夏の森は、陽射しが木漏れ日となって降り注いでいました。
木漏れ日は葉っぱがまだ幼く薄い状態だからなおきらきらと美しく降り注ぐのだそうです。
川、水音、木漏れ日、里山の風景が広がる山です。
まずは万緑の季節という事で、日本語にはみどり色を表す言葉があると、伝統色の色見本帳を見せて頂きました。
萌黄(もえぎ)色・柳葉(やなぎば)色・若苗(わかなえ)色・若葉色・若竹色・若芽色・若菜色・鶸(ひわ)色などなど美しい和名が並んでいます。
葉っぱの解説中です。
五月は松の花の季節です。松は背が高く、通常こんなに近くで鑑賞できませんが、山の坂道では至近距離で見る事ができます。
下の方にある茶色いのが雄花です。
雄花の花粉は風が雌花まで運びますので「風媒花(ふうばいか)」と呼ばれていて、受粉した雌花が翌年の秋に松ボックリになります。
松は枝の付く数から年齢が大まかに分かります。
年輪を数えなくても外見から分かるのは松の特徴です。
松と言えば能舞台、1年中緑の松は神聖な木と考えられてきたという、文化的なアプローチも深い十文字先生です。
先生のバッグはさながらドラえもんのポケットです。見本帳の次は図鑑、そして先生お手製のツール、ドングリや木などなど、が次々と出てきます。
道々印象的な木々と花々に沢山出会ってきました。
そして、四月のお便りではまだ葉が無く裸だったホウノキが、ひと月でこんなに変化しました。
ホウの葉です。
ホウの花も葉っぱと同じくらい大きい。
来月は森林セラピーです。
森林浴の効果が科学的に検証されたもので、より深く多く森の恵みを心に体にいただきに行って来ます。
さて、少しずつ、世の中から新型コロナからの脅威が薄れているような気が致しますが、まだまだ気を引き締めて参りましょう。
そう簡単には新しいウィルスは消え去ってはくれないらしいです。
冒頭の芭蕉ですが、約330年前の元禄2年初夏、芭蕉は白河の関を越えて6月9日(太陽暦)に須賀川宿に入ります。
白河の関を越えることがメモリアルなのは甲子園の優勝旗だけではなく、足しか頼れなかった江戸の昔は更に感激ひとしおだったことでしょう。
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ふくしまの木の家KUMIKO番人より 2022.5.28
KUMIKO展示場 の営業は
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二級建築士・インテリアコーディネーター・キッチンスペシャリスト・照明コンサルタント・福祉住環境コーディネーター・
ふくしま家づくりマイスター。ハウスメーカー勤務を経て現職。
<森の木が家になるまで>案内人。