KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります

KUMIKO便り

KUMIKOの番人が日々を綴ります
2011年03月16日

KUMIKO便り 2011.3.16

皆様大丈夫ですか?

水は出ましたか?
今日は事務局の水が出ました。
代表の嶋影は昨日より建物の危険度判定士として、街へ繰り出しています。

KUMIKOのある須賀川の街なかは凄いの一言です。
特に中心部は崩壊建物が多々あり、大谷石の塀は軒並み倒れています。
土蔵は崩れて道をふさいでいます。
須賀川は蔵の多い町です。
KUMIKOから数キロの我が家は瓦が落ち、屋内の家具は全て動き、中身が散乱しています。

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我が家の屋根です

そんな状況の町から数キロのKUMIKOに、昨日も様子を見に行って来ました。
これだけの余震が続く中でも、建物の内外共になんともなかったことに今更ながら驚いています。
奥行きが15センチしかない神棚からも、お札はもちろん、水も塩も何も落ちるどころか、微動だにしていません。
この写真は震災翌日に何も手をつけずに撮りました。

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まったく動いてないお札!水!塩!

花瓶もインテリアも。

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玄関の花!

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キッチンのカウンターの上も!

あら捜しをするように見たら、ごく僅かに柱と漆喰壁の間に隙間が出来ていたくらいです。
ほんの少し、床に漆喰の粉が落ちていてやっとそれとわかりました。

代表はすでに危険な建物に入っていますが、
こんな時、建築に携わるものとして私達は何ができるだろうと考えています。
KUMIKOのこれほどの頑丈さをいみじくもこの非常事態で確認できたことを生かしていかねばならないと思っています。

阪神大震災の折、当時私が在籍していた会社ではプレファブリケーションの利点を生かし、避難住宅を作りました。
プレファブリケーションはKUMIKOも同じです。
工場でKUMIKO真壁構造体を造り、運び、組立てるシステムをいかにスマートにまとめられるかで、こういった災害時に役に立つのではないかと、今回KUMIKOをつくづく見て思いました。
須賀川のメチャクチャな街中を通り、KUMIKOに行くと、何事もなかったように木の香りが私を包んでくれました。
この癒しも震災に傷ついた家族の心を癒すのではないかとホッとしながら思いました。

今私はあちこちの建物の不具合を前にして何もできない自分に悔しい思いをしていますが、アースファミリーのメンバーはプロの職人として今まさに飛び回っています。
メンバーも含め、皆々様、どうかお怪我のないように心から祈っております。

そして、全国から激励のメール&電話、ありがとうございました。
これからの生き方が勝負です。
頂いた命、大切に使います。
このピンチをチャンスに変えるのは人のチカラです。
どん底を打ったら、あとは登るだけです。
頑張りましょう!