ご無沙汰しているうちにすっかり冬めいてしまいました。
今年は柿の成り年でしたね。
この秋は番人も随分樽柿を楽しみました。
樽柿ってほんと美味しいものですねぇ。
今年、人生で初めてしみじみ柿を美味しいと思いました。というのは大袈裟ですが、それくらい美味しかった。
写真は事務局そばの柿の木に残された最後の柿「木守り」です。
来年もたくさんなってねという願いを込めて、一つだけ実を残し神の供物とするのだそうです。
柿の木は日本で栽培面積の多い果樹のナンバー3に数えられるとか。
柿と栗は正月や人生の通過儀礼に欠かせない、祝いの食品で、干柿、搗栗(栗を茹でて乾燥させたもの)と、鏡餅は正月に神棚に供えたのち、歯固めという長寿祈願のために食べるからなのだそうです。
ちなみに、柿の木は薪にしたり、燃やしてはいけなくて、禁を破ると不幸になるので、今でも剪定した枝は柿畑で腐らせるとのこと。
更には、柿の木で火葬すると浄土にゆけるとの信仰もあったのだとか。(出展:JA愛知 農耕儀礼よりa-aichihigashi.com/nou/noukou/117.html)
柿の木と日本人深い繋がりがあるのですね。
今朝はKUMIKOのアプローチが雪でうっすらと白くなっていました。
昨夜は2014年最後の満月が雲のない夜空に煌々と輝いていましたのに。
初雪です。
暦通り「大雪」ですね。
KUMIKOの庭の落葉樹もすっかり葉を落としました。
西の山並みが雪雲を抱いているのが見えます。
昨日のNHK文芸選評にそんな季節にぴったりの句が届きました。
「山に三度(みたび)降れば里にも雪だまり」
振り返りますと今年は東京オリンピック招致成功を始め、スポーツの話題に沸きました。
テニスの錦織選手、相撲の逸ノ城、スケートの羽生選手。
特に錦織選手の快挙には日本中が湧きました。
学生時代にテニスをやっていて久々に再びラケットを新調して再開したという方も多かったとか。
彼の使っているウェアやラケットなど同じツールを揃えようという人々でスポーツ用品店が賑わったそうです。
そう、スポーツでもお稽古事でも、やっぱり道具は大事です。気持ち的にも。
「弘法も筆の誤り」とは弘法ほどの書の名人でも書き損じることがある「猿も木から落ちる」類のたとえで使われますが、実は、弘法ほどの名人でもロクでもない筆を使ったのでは良い字は書けない、の意味でもあるそうです。
こう習った時は驚きました。その時の教室の風景まで覚えているほどです。
ということで、私もこのニュースに触発されて久々に趣味のツールを新調しました。
懐の関係から「見た目は変わらない」とずっと学童用に甘んじていたのですが、やっぱりオトナ用は違います。
嬉しくて仲間たちともその話題でひとしきり盛り上がり気合も入りました。
もっとも子どもの頃から一人もくもくと向かっていたと叔母達がよく笑い話で言っていたくらい、趣味?の歴史は長いものの何年やってもちっとも上達しないのですが・・。
仕事が趣味のような番人で、旅も建築を見に行くことが何より楽しみなのですが、時に煮詰まってしまうことも事実。
だから、たまに稽古に参加出来る時は嬉しくて自然と頬が緩んでしまいます。
とは言いつつも、練習開始直後は仕事のことや介護の事等々、様々な事が頭の中でグルグル回ってむしろ雑念でいっぱいです。
それが、次第次第に没頭してくると全てを忘れて集中していきます。
ただただ頭が空っぽになるだけなのですが、この時間が何物にも代えがたい。
この空っぽになることってとっても大事です。
ところで、この話とは全く別に最近気がついたら上達していた事があります。
片足立ちで靴下が履けるようになりました。
片足で立って履くことができないと宜しくない(老化現象)と読んで、毎日フラフラしながらチャレンジすること約2年。
最近気が付いたらできていました。
毎日毎日やっているといつかはできるものですね。
世界的な活躍の方々の話とはちょっとレベルが違いすぎますが、そんなささやかな成果を実感した折にこんな話をTVで見ました。
日既暮烟霞絢爛(菜根譚・前集197より)
日すでに暮れてなお烟霞(えんか)絢爛(けんらん)たり、
歳(とし)まさに晩(く)れんとしてさらに橙橘(とうきつ)芳馨(ほうけい)たり、
ゆえに末路(まつろ)晩年は、君子さらによろしく精神百倍すべし。
と読みます。
現代語訳は、
日がすでに暮れても、なお夕映えは美しく輝いているし、
歳の暮れに当たっても、橙橘(だいだいとみかん)のたぐいは一段とよい香りを放っているではないか。
そこで、晩年に際しては、君子たる者、一段と精神を奮い立たせて最後を飾るがよい。
(出展:http://blogs.yahoo.co.jp/mrnph111/11686856.html)
何年やってもちっとも上達しない趣味や進歩しない仕事術。
もう、この年では覚えも悪くなったし、頭も回らなくなったし、身体も効かなくなった、と思わずに「夕暮れも沈む直前、みかんも年の瀬!(こそ最高)」なのだから、人も最後まで頑張って晩年こそ輝こう!ということだそうです。(湯浅邦弘 大阪大学・大学院教授)
今年は便りもしっかり書けなかったのに、大層なことを書いてしまいました。
でも、これ自分自身にも言っているのでご勘弁くださいませ。
となれば・・今年はもう1回は書かねばなりませんね。
インフルエンザが流行ってきているようです。
手洗い、うがいを馬鹿にしちゃいけませんよ~。
ではまた来週。
ごきげんよう。
福島の木の家KUMIKO番人より
二級建築士・インテリアコーディネーター・キッチンスペシャリスト・照明コンサルタント・福祉住環境コーディネーター・
ふくしま家づくりマイスター。ハウスメーカー勤務を経て現職。
<森林、樹木と木の家SDGs講座>案内人。